April, 2002
卯月二十九日 (月) 値千金
音楽の話。
modという新しいおもちゃを手に入れました(情報提供:城北高出身のWくん)。
詳しくは波平会のサイトをご覧下さい。
これを使うと、サンプリングしたwavを並べて、機種依存ファイルなりmp3ファイルなりで出力できます。
非常に、面白いです。
音ネタの絞込みとか、開き直ってmp3で配布しちゃうかとか、色々用途/妄想が広がります。
しばらくいじってみて結論を出すつもりですが、きっとmidiよりも私の性に合っていることと思います。
気に入りました。
卯月二十八日 (日) 百万円
SFファンの間で有名な「スタージョンの法則」とは、すなわち「なんであれその90%はクズ」ということである。
ヘヴィメタルもまたしかり、その九割は聴く価値のないクズなのである。
だが、本当にそうなのか?
ということで不肖板橋は日夜B級メタル開発に余念がないのである。
最近は経済的理由により探求に隙があるのだがな。南無阿弥陀仏。
ということで、ドイツ・パワーメタルの草分けCAPRICORN/INFERNOを久方ぶりに聴いてみたのだが。
かっこいいじゃん。
これに関しちゃ、クズなんてことは、まったくないぞ。
ただし、メロディがもう少しあったら日本人好みになって、もっと枚数がハケたかもしれない。
音像としては、RAGEとMOTORHEADの中間くらい。
蛇足だが、このアルバム(1995)で叩いているステファン・アーノルド氏は現在GRAVE DIGGERのメンバーとして活躍中だ。
GRAVE DIGGERは元RAGEのギタリスト、元RUNNING WILDのベーシスト、元CAPRICORNのドラマーを抱える、
ジャーマン・メタル界随一のスーパー・グループなのである!
花見沢Q太郎が、自撰作品集「花ごよみ」を出していたが、
立ち読みしてみたら…全部持ってるお話だっつーの。
巻末フルカラーも含めて。
何故なら、拙者ツカサムック「花Qワールド」を持っているからでござるニンニン。
よってこの単行本、買う必要なし。
…しかし、巻末のオマケ八ページには後ろ髪を引かれる思いである。
なにせ花Q先生の落書きみたいなネタみたいな日記みたいな後書きが
八ページもついているのである。
花Qさんはエロマンガが極めて上質だが、巻末の小ネタ群もかなり上質で大好きである。
蛇足だが、花Qさんについて俺が唯一気に入らないのは、エロが中心じゃない一般誌で発表している作品である。
ビームで連載されていた「ラズレズ」だが、今月でめでたく最終回だった。
次もこのコンビで連載するみたいなことを言っているのだが、果たしてこれを凌ぐ出来の作品を作れるのか?
作者達の力量を疑うわけではないが、この「ラズレズ」は、それだけ面白い作品だった。
音楽もの、バンドもののまんがは数あれど、ヘヴィネスをこれほどリアルに視覚的に再現してくれた作品はこれが最初であろう。
最後でないことを切に願う!
蛇足だが、「LAZREZ」はスペルミスであり、本当は「RAZREZ」とするのが正しい。
「読者からの指摘でこのスペルミスが発覚した」とO村編集長がコメントされているが、これを指摘した読者というのは
ハッキリ言って俺である。(そのときの語調は、「間違ってますよ」ではなく、「ロシア語から考えるとスペルは違うんですが、
そういうモンですか?」といった感じだったけど)
俺以外にも指摘した人がいないとは限らないが、ともかく俺も「指摘した不特定多数の読者」のうちの一人であることに間違いはない。
最終回の中でもこのスペルミスがオチみたいに扱われているのだが、そんな風に使われて、編集長のコメントの中にもそういう風に
出てくる……というのが、まったくもってオタク冥利に尽きますなあ、という、まさに蛇足以外の何物でもない段落でございました。
お目汚し、平にご容赦の程を。
それからも一つラズレズ。
以前「雑誌掲載時と単行本で、宗教団体の人の顔が違うのは何故ですか」と編集長に質問の電子メールを送ったことがあった。
編集長がじきじきに素早く返信して下さったメールには、「作者が、なんとなくその方がいいと思って」単行本収録時に顔を変えたのだそうだ。
との事の顛末を、この場で報告することになっていたと思うのだが、今まで書き忘れてたと思うので、遅れたことに対して深くお詫び致す。
毎回使われてる歌詞のヘヴィさもさることながら、その対訳も面白い。
アレは作者のTKD氏が対訳しているのかしら。
それとも、日本盤の対訳をそのまま載せてるのかしら?
最終回の歌詞はマリリン・マンソンの「ビューティフル・ピープル」。
今月のビームは竹本泉の「よみきりもの」がエロチツクですこぶる良かつた。
男の子に耳かきしてもらうために、学校中の女子が行列を作るという物語なのだよ。
モーニングで連載中の「ブラックジャックによろしく」は各所で評判となっている。
俺も遅れ馳せながら今週はじめてチェック。
なんだ、ヤングサンデーて「海猿」を描いていた佐藤秀峰じゃないか、面白くて当然だわい。
個人的には、この人には暑苦しいスポーツ根性ものを描いて欲しいんだが、でも、「海猿」「ブラックジャック〜」と固いのが続いているのを
見ると、ご本人もたぶんこういうのが好きで描いていらっしゃるんだろうな、と憶測せざるを得ぬ。
うむ、それならそれで仕方ない。
どちらにせよ佐藤秀峰さんのまんがは面白いから、それでよいのだ。
「宮本から君へ」の頃の新井英樹を、ちょっぴり思い出す。
卯月二十六日
(金) 群盲、象を触るとじつは象が爆弾で盲人は一網打尽に木端微塵
今日はどんなことが起こるのかな!? と胸をドキドキさせて起床したことなど生まれてこの方一度もない。
こむらがえりの恐怖と隣り合わせの睡眠なら、幾度も経験がある。
あと、俺ごときが生きててすいません。
高田馬場駅前を、盲人の団体が歩いていた。
右手に杖、左手に前を歩く盲人の腕を取って。
「ファーブル昆虫記」にある、糸を引いて行列を作る毛虫の話を思い出した。
先週からチャンピオンで始まった芹沢直樹「サムライマン」はやはり非常に面白い。たまらん。
芹沢氏のまんがを読んでいて、「シャカリキ」で出世したあと小学館に引き抜かれていった曽田直人を思い出した。
芹沢氏もいつか秋田出版を出帆するんだろうな、なんちて。「もう飽きた!」
駄洒落二連発。殺してやるぅ〜キェッキェッキェッ。
ところで施川ユウキ「がんばれ素飯疑獄!」は相変らず面白いばかりか、今週は連載150回目とあって特別企画もあり、
いつにもまして疑獄世界を堪能したのであった。
何より嬉しい増ページ。ぽてちん。
勢い余ってアフタヌーンを立ち読み。
(蓄膿症を薬で治療しているせいか、脳に通う酸素の量が増え、最近勢いが余っているのです。)
四季賞受賞のとよ田みのる「ラブロマ」が非常によかった。
世人に勧めはせぬが俺個人的に入れ食い。感覚としてはマルティネスよりもボンズに近いぜ。
魚のディテールにはこだわるくせに、人物はわざと単純な線で描く、などというセンスも好きだ。
たぶん、これが入っている単行本が出版された日には、他の短編がどんなできであろうと、この短編のためだけに
その本を購入するであろう…と確信してしまったほどに気に入った。
嗚呼、俺が、こんなまんがを好きだなんて人々に知られた日には、恥ずかしくって死んでしまうぜ。穴があったら入ってしまうぜ。
クラーク・アシュトン・スミス「イルーニュの巨人」読了。
やっぱファンタジー小説はこうでなきゃな、と深く首肯しつつ堪能。
数年ぶりに読んで、忘れていたいくつかの短編に感動。
覚えていた二、三の短編には、更に深く感動。
C.A.スミスは、ウィアード・テイルズ誌なんかに作品を発表していた作家/詩人。
当時のWテイルズ誌の作家によくあるように、少しはクトゥルー関係の話も書いてたりする。
そこは、ロバート・E・ハワードと共通している。
そのうえ、この人の書く話はキレイでかっこいい。ハワードの筋肉質冒険小説と対を成していると感じる。
1930年代前後のファンタジー小説は、俺の趣味に合うのかも。殊にクトゥルー関係は。
訳者が井辻朱美なのもポイント高し。
花村萬月「重金属青年団」を読み終え。
なんとなく宗田理の「ぼくらシリーズ」を想起してしまう。
宗田理を卒業した読者が花村萬月に乗りかえるのだろうか、と漠然と妄想。
暴力とセックスとスピードに明け暮れたまま暴走してみんな警官に銃殺されて終わるのかと期待していたら、
シャブ中は薬をやめるわスピード狂は家族に許しを与えて心の平穏を得るわで、もう、なんだかとっても生ぬるいのよ。
「バイクとメタルの小説」というかたちの広告文を載せている割には、ヘヴィメタルが流れる場面は一度だけだし。
暴力とセックスとスピードに明け暮れたまま暴走してみんな警官に銃殺される終わりを迎えようよ。
山岡壮八「織田信長」第一巻を読み終えた。
その生涯は日本史の授業などでとりあえず知っているのだが、濃厚な小説として触れると、受ける印象も完全に変わる。
前田利家とか、柴田権六の人物造形の、武士らしく無骨なところがとても気に入った。
一番意外でなかったのは、むしろ、信長のうつけぶりと藤吉郎の猿っぷりであろう。
>地元民へ
タカハシシンゴらしき人物が、巣鴨でオンナと手をつないで歩いてました。
卯月二十五日 (木)
耳鼻科は木曜定休だとかで鼻水ズルー。
エロ画像のダウンロード。
草野球。
お互い別々の深い穴の中に居て、壁を眺めながら向こう側にも誰か居るらしい、と推測したりする。
実存主義で飯は食えない。
「おめでた」という言葉の前には全ての哲学は無効(形而下と形而上の境界線)。
ということだよ、ホレーショ君。
卯月二十四日 (水)
今年こそは映画をたくさん観るぞ、と意気込んでいたのに、まだほとんど本数をこなしていないのが悔しい。
この状況、まこと不如意である。
不如意で思い出すが、朝日新聞夕刊の、柳美里の連載小説をついつい毎回読んでしまう。
これもまた不如意。面白いので仕方ないが。
映画「ミート・ザ・ペアレンツ」を観た。最後の十五分ほどを。
全部観るほど面白そうな映画ではなかったので安心。
「アリー・マイ・ラブ」によく出てくる俳優と、その恋人の父親役で出演するデ・ニーロの二人が主役。
内容も「アリー〜」みたいなコメディ。
映画「ダスト・ワールド」を観た。
近未来SF仕立ての鉱山ドヤ街物語。
ジャーナリストと飲んだくれ保安官と町のボスと原住民(しかもナバホ族)、というおなじみの顔触れでお送りする。粗筋不要。
別に近未来じゃなくてもいいじゃん、と思うのは当然の反応。
低予算なので宇宙船も姿をあらわさない。管制塔と通信をする程度。
筋書きはかったるいし絵に工夫はないし…。
もうちょっとがんばればB級になれたのにな、というレベル。
ナバホ族の男達が皆一様にかっこ良かった他は見所なし。
町のボスがルイス・マリウッティ(ANGRAの)に似てる。
映画「デッドフォール」を観た。
スタローン主演の刑事ものだが、なぜか俺はこの映画を観るのが三度目である。はっきり言って、
三回観る価値はない。
時間の無駄というものだ。
そんな映画をついうっかり観てしまう俺も、ずいぶんウッカリだがな!
悪の組織に罠にはめられた刑事二人が、刑務所から脱獄し組織に戦いを挑む。という話である。
要するに話などあってなきようなものであって、刑事二人の掛け合いが売りなのは例えば「48時間」あたりと同じ。
エディ・マーフィが後に得意とするこのパターンを、1980年にスタローンがやってるというのがミソかもしれない。
違うかもしれない。
卯月二十三日 (火)
友人からCONCEPTION/FLOWが。
知っての通り、ノルウェーの知性派メタルバンドの解散前の最終作である。
前作In Your Multitudeの延長線上にある作品だな、というのが第一印象。
さて、大学のバンドサークルの四月ライブが終わり、一段落である。
次はIRON THUMBのライブでも数年ぶりに実現してやろうかと画策しているのだが、どうなることやら。南無。
アルバイト先で半日仕事をし、社員に提出すると「こんな古い資料要らんわボケェ」と言われた。
仕事中に飲んだ紅茶一杯のために仕事場まで行ったようなものである。
朔ユキ蔵からしばらく目を離していたら、スピリッツで連載を持っていた。
松本清張「死の発送」読了。
時刻表ミステリは西村京太郎の得意技かと思っていたのだが、じつは松本清張が日本での第一人者なのか。
それで思うのだが、電車の時刻でトリックを編み出す推理小説は日本以外の国にもあるのだろうか。
ともかく、「死の発送」は、トリックや殺人の動機などはあまり面白くなかったが、捜査を地道に進めていく過程を読むのが楽しかった。
卯月二十日 (土) ビューティフルマネー
現在メロディックメタルは北欧とイタリア勢に占められている感がある。
ドイツはRAGE、GRAVE DIGGERなどでがんばっているが、いかんせん若手が弱い。
去年から今年の頭に出たWIZARDやBRAINSTORMの新作など、かなりいいのだが…まだまだマイナーの感も漂う。
そこで、是非メロディック王国ドイツ復活ののろしをATTACKにあげてもらいたい!
…そこで心配になるんだけど、リッキー・ヴァン・ヘルデン氏はまだ存命なのですかね?
CHROMING ROSE以上に音沙汰がなくて、非常に心配。
バンドサークルの飲み会。
しかし、SLIPKNOTの話は通じるのにSYSTEM OF A DOWNの話を振ると全然通じないのはどういうことよ。
そのうえ自分の無知を棚に上げて俺を「マニアック」呼ばわりしよって。
俺がマニアック呼ばわりされるのは、ジャーマンメタルの話のときに限られるはずなんだけど。
それとも俺が思っているほどSYSTEM OF A DOWNはメジャーなバンドでないのだろうか。
竹下賢次郎の短編集「命」を買おうかどうしようか迷ったのだが、立ち読みしてみたら意外と詰まらなかったので自粛。
そのかわり、五月に延期されたエロ単行本「よいこのうた」は三冊くらい買ってみようかと。
卯月十八日 (木) エロ
徳光康之「最狂超プロレスファン列伝」四巻を購入。
三巻で打ち切られたまんがの書き下ろし単行本。
暑苦しくて暑苦しくて、それがまた、俺にはたまらぬ。
プロレスは全然分からんのだが、それでも面白い。
ちなみにこのまんがの前には「いきなりバックドロップ犬」を描いていた人であり、その事実だけでも嬉しいなぁ。南無。
本来ギャグマンガなのだが、四巻を読んでるうちについつい泣いてしまったりして。
このまんがを読んでないてしまうだなんてのは、たとえば「ポリスアカデミー」を見て泣くのと同じくらい恥ずかしいことなのだが。
月野定規「フラット37度」を購入。
何かに絵柄が似てると思ったら矢凪まさしに似てるんだ、ちょっぴり。
いきなり本題と関係ない話になってしまい申し訳ない、大変。
ともかくエロいしなんとなく永野のり子に似てる面もあり、面白いまんがなので買った。
俺でも一発二発は抜けると思われる。
ところで考えてみると、主人公の名前が出てきていない。
こういう仕掛け(…仕掛けなのか?)は素敵だ。
摩訶不思議「雛迷宮」購入。
この人、十八冊目の単行本だそうで。俺の年齢よりもたくさんの本を出してるんだネ!
(言ってみただけ)
「猫じゃ猫じゃ」とか「あくまくまじっく」に比べて各段に良くなっており、やっぱこの業界で長くやっていける人は
時代に合わせて変化していける人が多いのかもしれない。
一方で、同じ芸風で人気を得る人も多いけど。例えばインペリテリとか。違うか。
十年読んでて初めて摩訶不思議で抜いた。
ABBA METALというのは名前の通りメタルバンド達によるABBAのカバーアルバムなのだが、
参加している面子が面子だけに、俺のこだわりとか俺のメタルへの愛情とか俺のこわばりとか、もう、噴出しまくって布団がベトベト。
こいつはボッキするわい。
まず北欧シンフォニック・メタルの重鎮(?)THERIONが「SUMMER
NIGHT CITY」、続いてMETALIUM、SINERGYときて
AT VANCE(これはアルバムで聴いた)、さらにスウェーデンの誇る信心深い(sanctified)ことこの上ないパワーメタルバンド
MORGANA LEFAYによる「VOULEZ-VOUZ」(これもアルバムに入ってる)、PARADOX、ROUGH SILK、TAD MOROSE……
なぜ、ここまで俺のツボにくるバンドばかりそろっているんだ(参加14バンド中、知らないバンドが5つ)? なんかの陰謀か?
そして、この話題に誰がついてきてるんだ?
卯月十七日 (水)
BLIND GUARDIANのコピーバンドのライブ本番が終了。
その日は、直前までBENEDICTIONとかコンピューターおばあちゃんとかでドタバタしていたのだが、
なんとか無事に本番を終えることができた。
観に来てくださった皆さん、ありがとう。
来てくれなかった人をうらやましがらせるため、曲目を発表。
1. INQUISITION
2. BANISH FROM THE SANCTUARY
3. JOURNEY THROUGH THE DARK
4. TIME, WHAT IS TIME
5. ANOTHER HOLY WAR
6. LOST IN THE TWILIGHT HALL
友人からまとめてCDを借りた。
BEN FALLS FIVE/WHATEVER AND EVER AMEN
BEN FALLS FIVE/REINHOLD MESSNER
ABBA METAL
THE BLACK CROWES/GREATEST HITS
THERION/THELI
THERION/A'ARAB ZARAQ LUCID DREAMING
THERION/DEGGIAL
セリオン三枚あたりが、消化するのが割と大変そうだが、でも、楽しいから良い。
THERIONを聴いて時間をつぶすのはとても幸福なことである。
卯月十五日 (月) いたばし100%
二ヶ月ぶりにジャンプを読んでみたが、「ブラックキャット」まだやってんのな。
そんなに面白いか?
以前の基準でいえば十週打ちきりクラスだが、まあ、他のまんがもレベルが下がってるからこんなもんなのかな。
ゾンビパウダー?
尾玉なみえと荒木飛呂彦はいつも通り面白いとして、今週号は読みきりの「ラーマゲドン」が良かった。
賛否両論あるんだろうが俺は好きだぞモッズ親方とか。
ところでBLIND GUARDIANの名曲LOST IN
THE TWILIGHT HALLにはカイ・ハンセンがボーカルとしてゲスト参加しているが、
その部分のカイの声は甲高い大山のぶ代みたいに聞こえる。気持ち悪い。
「ドクトル・ジバゴ」読了。
これは、医師ユーリイ・ジバゴの波瀾の生涯を描いた小説である。
「波瀾の」とは言っても、1920年代前後の話が主なので、ロシア革命とその後の混乱期が大きく描かれることになり、
けっきょく波瀾に満ちていない人生を送った人間など当時のロシアには一人としていなかったわけ。
やはりロシア語で原文で読むべきなんだろうな、本来。この小説は。
日本語だと、筋を追う程度のことしかできない気がするが、……自分の読解力のなさを棚に上げただけの感想ですかコレは。
色々な読み方のできる小説だが、俺としては、ロシア革命当時のインテリゲンチャの生活(と受難)を描出したものとして興味深く読んだ。
学のない労働者である門番の家族が、革命後に一番いい暮らしをしていたのが印象的。
ソルジェニーツィン、パステルナーク、ショーロホフ、オストロフスキーと読んできたわけだが、作家により各人により
ロシア革命やスターリン体制の受け取り方・解釈の仕方、あるいは迎合の仕方は様々なのだと改めて感心。
(作家の主観が反映されてない作品なんて価値がないからそれは当然といえば当然なのだが、それはまた別の話…。)
あれだけたくさんの人間を巻き込んで国中を混乱させた「革命」は、一体どうやって行われたのかねえ。とてつもないことだねえ。
そのへんは、「文学作品」だけ読んでると、かえって見えなくなってくるのかもしれない。
それは別にしても、ロシア人の何がスゴイって、一次大戦や日露戦争や二次大戦をやりながら、革命までやっちゃう根性と体力。
和田・田淵・オマリー (金)
腰に巻いている布ベルトが故障したので、久しぶりに近所のジーンズ屋へ赴く。
ジーンズを買うとき以外にはなかなか行かないので緊張する。
店員に「お前みたいなダサ夫に売るジーンズはないんだyo」と馬鹿にされるかもしれないと思うと
入り口で踵を返してしまいそうになるのだがじっと我慢の子。
布ベルト物色。
数年前に買った時に比べて種類が増えているが、中でも目に付いたバックルに「76」と入っている品。
76? ソレはどういう意味なのだろうか。
…0.3秒で「南無」の意味だと分かったが、俺は特に仏教徒でもないので、もっと地味で安い品を購入。帰宅。涅槃。
相変らずDREAMTHEATERは何をやっているのか分からない。
あんま難しくて手の届かないミュージシャン達なので、もうちょっとANDREW
W.K.みたいに分かり易くして下さい。
風が吹いて儲けた桶屋が盲目になって三味線弾きになったのと同じくらい意味が分からないかもしれない。
聴いてると「音楽って何?」と悩んでしまいそうで…、それが嫌なんです。マーシーラビット。
あの…主人には内緒にしておいて下さい。
似たような理由でCANNIBAL
CORPSEやCRYPTOPSYにも拒否反応を示す今日この頃。
僕が好きなプログレッシヴ・ロックはFATES WARNINGとCAMELでーす。
RAGEといえばこのサイトがいいかなあ。と思ったりする。
次のHAMMERNATIONはカバー曲集にしてみようと思ったり。
でも二月に作った分がかなり売れ残っているので、まずそちらをさばくことを重点的に全国展開。
とりあえず「パッヘルベルのカノン」を収録する予定。
卯月十日(水)
まんじゅう怖い。
山田詠美の作品が国語の教科書に使われそうになったが、「差別的表現」により使用が見送りになったとか。
で、山田さんが「当たり障りのない言葉しか使えないのなら、文学などの芸術作品は不必要になる」とおっしゃった。
いいこと言うねぇ。
正鵠を射ているとはこのことか。
そこでわが身IRON
THUMBを振り返って見る。
差別表現てんこ盛り。
それ以前に芸術作品じゃねぇし。ボケ老人が出てきちゃ燃え、出てきちゃ燃えしてるし。
山田詠美とか柳美里とかいってないで、まず、IRON
THUMBのホームページ閲覧を中止することから、
人権意識の成長は始まるのかもしれない。
まんじゅう怖い。
卯月九日 (火)
さくらももこ「コジコジ」というまんがを渡されたので、MISHIKAというしょっぱいバミューダ人のしょっぱい音楽を聴きながら
ペラペラとめくってみたのだが、ものすごくつまらいないので非常に損をした気分だ。
こんなまんがで誰が喜ぶのか喜ぶ奴の顔を拝んでみたいところだが、ハゲで賞金首で殺し屋を返り討ちにしたり
背骨がよく曲がったりする男がバビロニアで鼻クソ寿司を食わされたりする主人公がでてくるまんがを大喜びで
読んでいる俺の言えた義理ではないかもしれない。
貸してくれた彼には、意趣返しに丸尾末広でも読ませてみるかと計画中。
というわけでblur/13を聴きながら「超プロレスファン列伝」(徳光康之)を読み返して、嗚呼、甦る。
ANDREW W.K./I GET
WETというアルバムがある。
現代版阿呆全開ロックンロール突進突進また突進である。鼻血。
貸してくれた友人Fは「聴いているうちにイヤになってくるのが良い」と言っていた。至言である。
「啓蟄に発狂したSHOTGUN MESSIAH」という形容を考えていたのだが、これでは誰にも通じないな、と困っていたところ、
「THE WILDHEARTS + RAMONES」という表現を目にし、これは言い得て妙と感心した次第である。
そんなアンドリューNDR114だが、これが全米で大ヒットという点だけが納得行かん。
こんなんが売れてていいのか、アメリカ。
先日買ったMENNENのアルバムは、モダンヘヴィネスに犯されおかしな方向へ歩み始めたヨッス・メネン氏の生き様を
まざまざと見せ付けられてしまうアルバムだった。
半笑いを浮かべて、買わなきゃ良かった。と思ったのだった。
卯月六日
(土) どこから電源を引いてきたのか
ディルバートって公式サイトがあるのか…。
カツノリと広沢とローランド・グラポウが二軍落ち。
引きこもりの少年が森の中に捨ててあった冷蔵庫の中から遺体で発見されたとか。
そいつったら、死後硬直の始まる前に冷凍庫で凍ってしまったらしい。あわてんぼうだね。
卯月一日 (月) 四月バカ
所用で、都庁に登った。
展望台に無料で上がれるとは思っていなかったので、得した気分になった。
調子に乗って、南と北の両方の棟に登ってしまった。
連日の遊びで疲れがたまったのか、本日は熱を出して一日中寝ていた。
映画「ショコラ」を観た。ラッセ・ハルストレム監督作品。
フランスの片田舎にある厳格なカトリック教徒の村でチョコレート店を開いた女性の、村民との心の交流を描いた映画である。
この監督は本当に好きだ、何故ならいい映画を撮るから。
どの作品にしても、素朴な人間同士の交流をあたたかい視点でとらえているのが非常に印象的。
「サイダーハウス・ルール」(ハルストレム)と「ワンダーボーイズ」(監督忘れた)あたりを比較してみると顕著なのではなかろうか。