Aug, 2004

 

葉月三十一日 (火)

知らなかった。
戦犯というのは、「A級がC級より重い罪であるわけではなく、あくまでも罪の区分である」のだそうだ。
いや、知らなかった。

今年の夏は、終戦記念日に黙祷をした。
終戦記念日、開戦記念日、両方の原爆記念日、すべてその朝に「ああ、今日はあの記念日だな」という感懐を抱くが、
実際の行動には結びつかないことが多い。
せいぜいジョン・レノンのために友達と一杯やるくらいのものだ。
今年の夏は、多少なりとも行動をとることができて、良かったと思う。

八月が終わるが、夏は終わらない。
早く寒くなれ。

 

葉月二十八日 (土)

明日はコミティア。楽しみだ。

Helloween / Master of the ringsアルバムが発売十周年を迎えたばかりか、Forbidden / Distortionも発売十周年。
当たり前だが、1994年に発売されたアルバムとはもう十年間付き合いがあるわけだ。
アンディ・デリスがPink Cream 69を離れてから十年…。
十年は、長いような、短いような。 …じゅうぶん長いか。
そういやポール・ボスタフって今はどのバンドで叩いてるんだろう。

中島らも「白いメリーさん」は、思ったよりもさらっとしていた。
昔読んだときの印象よりも。
短編集。
ホラーもユーモアも交えて収録されている。
作家としての中島らもを知るには、なかなか良い一冊かも知れない。
俺は、最後に収録されているエレベーターの話が昔から大好き。

「今夜、全てのバーで」、こちらも昔よりも短く感じた。
アル中の主人公が、酒で体を壊して入院する話。
病院という舞台以外はあまり重ならないはずなんだが、ソルジェニーツィンの「ガン病棟」がやたらと思い出された。
なぜだろう。
中島らもとソルジェニーツィンに共通点なんかあったか?
ああ、綾瀬くんとコロイド金を待つ少年のイメージはかなり近いな。
らもさんはソルジェニーツィンなんか読んだことあったのかな…。
今となっては知る由もなし。
ただ、病院ものの小説をほとんど読んだことがないだけで、病院ものの系統で集めてみればじつは結構似たものがあるのかもしれない。
雑居部屋での生活、人間関係を描くのがきっと面白いだろうから。

 

葉月二十四日 (木)

「浅田次郎の次郎という名前は、キカイダーファンの父親が与えた名前だそうだ」
「ほほう」

IRON SAVIOR / RIDING FREEがラジオで流れた。
たまにこうしたド直球を聴くと、嬉しくなってしまう。
RUSHJAMIROQUAIなどのかっこよくもややこしいところに流れがちな昨今だけに、IRON SAVIORの潔さが心地よい。
この曲の入ってるCD、買おうかな …。
ピート・シールクの歌唱も大好きだし。

身の周りでは
「マッハ!!!!!!!!!」という映画が流行っている。
この題を目にするたびに「マッパ」(真っ裸の略)という単語を思い出して、ドキッとする。
同じことを考えている奴が、日本にあと五人はいるかと思うと安心して眠れる。
俺だって映画を観たいが色々とあって土日は大概何かの用事でつぶれる。

 

葉月二十二日 (日)

MANOWAR「THE DEMON'S WHIP」という曲は、終盤でbpmが211くらいになるんだが、さきほど試したら、昔は弾けたはずのこの速さが弾けなくなっていた。
年をとったなあ…、というか、練習不足甚だしい昨今である。

桃山ジロウ「桃山汁」購入。
この人のまんがもギャグすれすれのことがある。
否、読み方によっては単なるギャグであるなあ。
だが俺はどうにも真剣に桃山ジロウのまんががエロとして好きで仕方ない。
特に緊縛もの。
その際出てくる責め具に常軌を逸しているものが多いのは認めざるを得ないことだ。
そして、この単行本の場合はたしかに後半がお色気ギャグだ。

今月のコミックビームに、
福島聡原作・森薫作画のまんがが付録としてついていたよ。
森薫がペンを入れる意味が何処にあるのか分からなかった。
福島聡が自分で絵を描けばいいのによ。
俺は相変わらず福島聡のまんがが好きじゃないわけで、こきおろしてやろうと思っていたが、
こちらの方(日記、8/20付)が先に、
しかも論理立ててこきおろして下さったので、今日のところはこの辺で勘弁しといたるわい。

中島らも「白いメリーさん」「今夜、全てのバーで」読了。

 

葉月十八日 (水)

指輪の文庫を二冊読み終えたのだが、全体で何冊あるうちの二冊なのかが分からぬ。
ともかく、中島らもに着手のこと。
家では
Orphaned Landを聴く。至福。

パソコンが「直って」からすでに二週間。
コミケが挟まって忙しかったこともあるけど、あまりに急激に時間が過ぎていく気がする。
やはり働いていると時間がたつのが早まるものなのか。

最近、会社の愚痴を書くことはやめたが、やっぱり俺はサーファー上司が嫌いだなあ。


摩訶不思議「アイ・ドール」和六里ハル「発電ぱんだくん!」ひな缶Hi!6号ティアズマガジンを購入。
甘詰留太「年上ノ彼女」一巻も入手したぞ。

和六里ハル「発電ぱんだくん!」は、立ち読みし迷った末に購入。
絵柄が近藤るるるにやたらと似ていたので気になる。
アシスタントでもやってたのかな。
それはともかくエロい。
正統派ヒロインもいいけど、発育のいいマゾ娘もなかなか。

ひな缶Hi!6号は、たかしたたかし氏がエロまんがを描いていたので嬉しくて衝動買い。
好きだ。

 

葉月十七日 (火)

今回も良いコミケだった。
収穫、収穫。
エロ本、エロ本。

ひさしぶりに購入金額を計算してみたら、だいたい九千円ばかり使った模様。
いつも通りか、ちょっと多いくらい。

それとは別に、もらいものの本が*千円分(概算)くらいあった。
みなさん、ありがとうございます。

ブックオフにて、
中島らも「今夜、全てのバーで」を発見。
即購入。
俺の読んだうちでは、これがらもさんの最高傑作だと思う。
「指輪物語」を一段落させたら、次はらも大会だ。

Orphaned Land/Maboolを借りた。
素晴らしいメタル・アルバム。
名前だけ知ってて、勝手にゴシックメタルだろうと想像していたのだが、全然違った。
彼らのサイトによると、イスラエル出身のバンドで、「ドゥーム・デス・メタルと中東の知性の完全な配置」を独自の概念とする。
遅い類のデスメタルに、中東風味を加えた音楽といえば、実物の十分の一くらいは説明したことになるかな。
とにかく、かっこいいんだ。

 

葉月十四日 (土)

明日は売り子でコミケに参加である。
そんな本日は、無料配布用コピー誌の紙折りを手伝った。
前日にコピー誌が完成していると、心が安らぐことであるなあ。

自分のバンドの音源も完成しているから、俺は俺でひとまずコミティアまで安泰だし。
こちらはコミティアまでに暇を作って、さらに改良していきたい。

ホンダ・ズーマー(十万円強)を買おうと考えている友人には
「それを買う金を自動二輪の免許取得に回せよ」
と忠告することができる。
だが、チョイノリ(五万円くらい)を買おうとしている友人に対しては同じ忠告ができないので、もどかしいものだな。
道でチョイノリを見るたびに、上記のようなことを思う。
そして、チョイノリってやつは本当に自転車に毛の生えた程度であり、危なさそうだから、俺は乗りたくないとも思うのであった。

 

葉月十二日 (木) 音源

間に合った。


アルフレッド・ベスター「虎よ! 虎よ!」再読。
面白い。
力に満ち溢れた主人公の破天荒ぶりが面白くて、それを追うダーゲンハムとヨーヴィルの執念が熱くて、
主人公を取り巻く女達がまたきらびやかで、もう好きにしてくれ。
そりゃ五感も狂うわ、と。
大筋としては「船員ガリー・フォイルの、富豪プレスタインに対する、二十五世紀を舞台とした復讐譚」なんだけど、それだけじゃ説明できない部分が多い。
興味ある人は読んでみる外ないな。
読んで下さい。

先日読了した
ウブカタトウ「マルドゥック・スクランブル」だが、結局一冊と半分くらい賭場でトランプをしていたよ。
長すぎるっつーの。
まあすごくよく出来た小説だし、立派なSFだし、賞ももらってるし、そりゃあすごい作品なんだけど、
やっぱ俺はどうしても好きになれないのであった。

主人公が男でも良かったんでは?
なぜ少女なの?
そして少女が主人公だから売れてんじゃないのかと考えるとどうしても好きになれないのであった。

ディムズデイルはうっそりしすぎであった。
そして「ディンズデール」という名前から、ついついハリネズミを思い出してしまうのであった(モンティ・パイソン)。

ただ、ディムズデイルとの撃ち合いはすごく面白かった。
三冊全部が撃ち合いだったら、文句は無かったんだけどさ。

そしてこの十五年来の懸案事項であった
「指輪物語」に、ようやく取り掛かった。

 

葉月十日 (火)

コミケ合わせで何か音源を作ろうと思い、ちょびちょびと録音を進めてきた。
ようやく、本日の勤務が終わった後にスタジオでボーカル録音。
明日ミックスしてジャケットを作って明後日CD-Rに焼く。
間に合うのかな。

そんなことはどうでもいい。
友達から借りた
MAYHEM/CHIMERAがかっこいいので満悦でありどうでもいい。
ヘルハマー様が鬼神の如くツーバスを踏んでらっしゃる。
かっけー。

 

葉月九日 (月)

赤坂MOVEにて、
モンハンエビを見てきた。
三千円なら安いもんだったわい。
詳細は後日。

オタクビーム「びーむす。」購入。
かわいい絵柄だが中身はかなりエロい。
同人誌でしか発表してなかったはずだが、なぜか商業単行本発表。
このまま第二のわんぱくになるのか(いい意味で)。
ペンネームだけはどうかと思うけど。

 

葉月八日 (日)

中島らも氏が亡くなった。
大変悲しい。
普段はまったく意識してなかったのに、亡くなったと聞いて大変驚きかつ悲しかったので、自分にとってどういう人だったかを
つらつら考えてみた結果、俺にとって中島らも氏は「毎週日曜日、朝日新聞でおかしな悩み相談のコーナーを持ってる人」であり、
「灘高を出てヒッピーになった人」であり、「面白い脚本を書く人」であり、「ものすごい小説を書く作家」であった。
大好きな小説家であり憧れの人であった。
自分としてはまさかそこまでらもさんを尊敬しているという自覚症状がなかったんだけど、どうやら俺はかなりのらも好きだったらしい。

それにしても五十二歳で逝去だなんて早すぎると思う。
山田風太郎みたいに長生きして、子や孫からエロじじい呼ばわりされながら死んでいくのかと勝手に想像していたのだが。
まさかこんなに早く死ぬだなんて思ってもみなかった。
まだまだ、あの霊妙な筆遣いが楽しめるものかと思っていた。

ブックオフにて
「白いメリーさん」「ガダラの豚」文庫全三巻、「永遠も半ばを過ぎて」「恋は底ぢから」「水に似た感情」を購入。
中島らも追悼月間に突入。
一番好きな「今夜、全てのバーで」は見つからなかった。

ウブカタトウ「マルドゥック・スクランブル」を読了。
映画
「地獄甲子園」鑑賞。

 

葉月七日 (土) その二

Dead can danceはオーストラリア出身のグループだそうだ。
In the labyrinthというアルバムを聴いたのだが、すこぶる良かった。
鼻水が垂れっぱなしになり空いた口に流れ込むくらい良かった。
暗いめのメロディを男女のボーカルが交互に歌う。
何風の、やら何処風の民謡といった具体的な元ネタは全然分からないんだが、なんだがアニミズム的なものが奥に潜んでいそう。
日本盤では「デッド・カン・ダンス」という表記であり、イギリス出身なのかと勝手に思い込んでいたのだが、そうでもないらしい。
どうして「カン」になるのかな。

「美鳥の日々」「勝手に改蔵」が同じ週に終わった。
サンデー編集部も、たまには大胆なことをするものだ。
それから
「結界師」は読み切りのときに面白いと思ったが、連載の方も面白いなあ。
しかし
「いでじゅう」の柔道編はやけにあっけなく終わったなあ。
あの真面目路線に作者が耐え切れなくなったのかしら。
柔道まんがとして面白かったんだが。

朔美。

「思春期刑事ミノル小林」って「アドリブ王子」の幼年時代かなんかか。

次の週に始まった
「クロザクロ」
「トガリ」を描いてた人の作品らしい。
あれも「アームズ」に似た味の画面と格闘場面にあふれたまんがだったが、今回も「力が欲しいか?」式のまんがになりそうで、先行き不安。
なんだかサンデーってそんなまんがばっかりだ。
とりあえず「クロザクロ」の初回は面白かったので、この先の展開にどんな工夫があるかを楽しみにしていよう。

 

葉月七日 (土)

金曜日、渋谷クワトロで
OUTBURSTを見た。
大舞台に立つ彼らは相変わらずかっこよかった。
多少緊張していた様子だ。
ついでに
OUTRAGEもかっこよかった。

近所に銭湯があった。
目と鼻の先に。
三ヶ月間その銭湯の存在を知らずに、十分ほど歩いたとこまで通っていたよ。
最近まで同じアパートに住んでいた先輩に聞いたら、「知らなかったの?」と言われちゃったよ。

新発見の風呂は通りから一本裏に入ったところにあり、うるさい学生が少ないのが好印象の銭湯。
銭湯で何が困ると言って、行儀の悪い体育会系学生が一番困る。
特に、体を拭かずに脱衣場に戻るやつ。

 

葉月六日 (金)

友達が苦しんでいるのに自分では何の手助けもしてやれないのは大変苦しい。
が、その苦しみは傲慢からきているのかも知れない。思い上がり。

昨日分の「日本人と手淫」のくだりについて、「結局何が言いたいんだ」と知り合いから突っ込みが入ったが、そんなこと自分で考えろ

俺は思考の送り手(sender of thoughts)という考え方が怖い。
つまり自分の思考には全て元ネタがあり、純粋に自分本来の思考など存在しないという発想。

 

葉月五日 (木)

虫が這っていると思いそちらをみると何も居ない。
という生活が始まって三週間くらい。
「一匹居たら三十匹は居ると思へ」は、実際の行動に代入するとこんな感じなのか。
しんどいな。

ウブカタトウ「マルドゥック・スクランブル」を二冊読んだ。
全三巻。
主人公が少女なので「萌えキャラ展開ですか、ケッ、死ね」と呪いつつも、一冊目は緊迫感あふれるドンパチばかりでとても面白かった。
二巻は賭場に入って数学/電子/心理戦が始まり、三巻でもまだ賭場でトランプをめくっているので、退屈。
小説としてはきっと面白いだろうし、賞も取ってるくらいだからきっと作品としてもすごいんだろうが、俺はそんなの嫌いだな。

どうやら俺ぁ、日本人のSF作品を読むときは気に入るか嫌いになるかどちらか一つのようだ。

本日のエスエフ 
「そうか人間もバイオスの上に言語ってOSが乗ってるだけか! 了解(オールグリーン)!」
いや、それ逆だから。

 

葉月五日 (木)

アパートにパソコン用の机を入れた。
現物を買いに行く時間が無かったので、会社の通販で購入。
給料から天引きで。
それを家まで運ぶのが大変だった。
重さは20キロ弱、まあまあ行けそうだなと思ったんだが、運んでいる最中にどんどん重さを増し、ついついウェンディーズの前で休憩。
最初は「子供一人分か」と考えなめてかかっていたんだが、休憩中に「酒でいうと一斗か」と気付き一挙に消耗。

ちなみに、タクシーを使うという選択肢は「初乗り660円=はなまるうどん三回分」という思考にて却下。

汗だくになりながらなんとか家まで持って帰った。
組み立ても終わり無事に使用中。
今度は椅子が一脚怖い。

suckerの試合で中国に行ったら罵声を浴びたとかいう噂。
だが、まあ、中国人男子だって韓国人男子だってオナニーをしながら育ったんだから日本人と同じだよな。
五族協和だよ、なあ、おい。

という八紘一宇な説得の方法を考えたんだが、
 中国=人口爆発=交接
 日本=出生率低下=手淫
日本人の方がオナニーに関しては優れた民族だという結論に。

 

葉月四日(水)

パソコンが壊れたと騒いでいた俺だが、自力で直せた。
というかドライバーで直せた。阿呆か。

ともかく、明日から更新を再開。

 

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